宮城県 鎌先温泉 最上屋
嫁が北海道旅行から帰ってきた。
報告の中に、お世話になった登別温泉の話題が気になった。
泉質や温度、お湯の質感について話を聞いた際に
”消毒なし”だったというのだ
我々が温泉巡りを行っていく中で、基本的に全ての温泉は
保健所の定める、厚労省の定めのもとに、温泉に消毒剤を入れていることが大半である。
家から近いよく行く、お気に入りの秋保、作並、松島、遠刈田、飯坂、東根、鳴子などなど多くの温泉、源泉掛け流しも類に外れず、消毒剤を混入しているところしか知らなかった。
東北の皆さんご存知の源泉掛け流しのスポットであればあるほどに、消毒ざいが入っている。
大量に入れれば、源泉に塩素系の匂いが漂う。
また無臭の源泉掛け流しであっても、店主のコントロールでギリギリのところを狙い消毒を行っている。
衛生管理者としては、至極当然の状況だと思う。
京阪神、都心エリアではおそらく消毒なしの温泉を運営するのはリスクでしかないという側面もあり、
絶滅的だと思う。(個人推測)
若い頃、先輩のMさんは、東北中の秘境、地図にも乗っていない場所に行き、湧き出ている温泉、源泉を体に浴びに行く男がいた。
熊や猪を横目に温泉や滝に打たれるそうだ。
その話を聞いていた時に、天然の源泉掛け流しは混じり気がなく、「いいぞ!」と言っていたので
温泉に消毒剤のない、ある意味ではバクテリアや微生物、様々な不純物ありでも、一度は入ってみたいと憧れていた次第だ。
私の中では諦められていた本物の源泉掛け流し(消毒なし)はこのご時世、北海道に存在するということを知り、驚きと歓喜の瞬間であった。そんな北海道の温泉の話を囲む食卓の日から、後日、ついに消毒なしの源泉に体を浸すことができた。
なかなか鎌先温泉に寄らせていただく機会がなかったため、ハンターカブでソロツーで向かってみると
お世話になった最上屋さんがたまたま、消毒なしだった。こんなに近くにあるとは、さすがは秘湯を守る会
しっかりと堪能させていただきました。鉱質な香りと、トロッと化粧水のような、肌馴染みの良い源泉に、心も体も温まりました。
浴槽も一人だったため、独り占めで、蔵王火山の恩恵を時を経て、全身で浴びさせていただきました。
灯台下暗しというが、まさにである。
ご紹介した最上屋さんは日帰り入浴が可能なので、気になる方は是非、立ち寄ってみてください!