所有者
私たちは生まれながらにして、所有欲を持っている。古代人間が所有欲を持っているのは、生きていくための”食糧”、子孫繁栄のための”人”だったのだそう、、
人口が増えていくと、土地の略奪線が始まる。それは土地が食料の礎であり、文明の源となるからである。
先日、海に出かける事があって、自然の大きさと、海の豊かさ、ありがたみを再確認することになった。
私たち、日本人が住んでいる場所は、99%以上陸の上だ。
一戸建てが立っている家々、実家、私たちの土地は本当は誰のものなのだろう。
日本では戸籍上、土地を売買が出来て、所有(言葉上)する事が可能。
でも、購入した土地や代々続く土地は本当にその人のものなのだろうか。
海の表面積は陸の2.5倍以上とかいうけど、深さを考えると、生物が移動できる容積というのは桁違いに海は広い。
”夢のマイホーム”というサラリーマンの指針となるような目標言葉が日本に浸透したのは近代。
世界大戦後焼け野原の日本が一気に経済成長するきっかけになる朝鮮戦争。
1950年頃、安く土地や山林を購入して、そこに鉄道や生活インフラを敷き、その周辺に住宅街用の分譲地を作り、一般労働者に販売する流れが定着していく。今もなお続く伝統的な”土地開発”の由来はこれである。”夢のマイホーム”という言葉は土地や建物を売る側が考えた魔法の言葉であることを我々一般労働者は理解・認識しなければいけない。
所有している土地や建物はあくまで幻想とも解釈できる。
そもそも地球上の土地を人間個人が所有することは不可能。
陸上で最強の人間が国家単位で管理しているのが土地というだけで
地球から見れば、勝手に人間がやっていることで、永遠に本当の所有者にはなれるはずもない。
国によっては個人が土地を買えない国も多い。
人口が爆裂的に増え続ける地球において、人口が勢いよく減少している日本を所有したいと考えている国は案外多いのかもしれないし、弱っている場所を見つけて、自らの部族の勢力を高めたい、維持していきたいというのは根本何千年も前から変わっていない。縄文、弥生時代から脈々と続く人間同士の争いの歴史は止まったわけではない。
日本は水は豊富だしこれなら農地をもっと拡大し生産効率や収穫制度を高められる。働いてもらう国民の民度も高いし清潔。島国という海を隔てている点も良い。
政治だってツッコミどころ満載だ。昨今の裏金問題を筆頭に言い出せばご覧いただいている皆々様も止まらないことと察する。国を牽引し、国民を守るための政治家たちが利己的な考えから抜け出せない。
人口減少、高齢化社会、政治不安、海に囲まれた自然豊かで民度の高い国。
残念だけれどますます日本を所有したいという国(人)は増えていきそうだ。。